はじめに
Excel作業をもっと標準化したい、繰り返しの手作業を自動化したい。
そんな悩みを持ったことはありませんか?
VBAはExcelでの「めんどくさい」を自動化し、業務を大幅に効率化するための最強ツールです。最初は難しく感じるかもしれませんが、作業を自動化できるとその便利さに感動します。
特に繰り返し作業には効果は絶大で、1時間かかっていた作業が1分で終わったり、1日かけていた作業が15踏んで終わったり、圧倒的な時間短縮を図ることができます。
VBAを学ぶ上で大切な5つの考え方
考え方1:失敗を恐れず、まず動かす
VBAを学ぶ上で、最も大切なのは「失敗を恐れずに動かすこと」です。一番簡単なコードでも自分の指示でExcelを動かすことができると、もっとやってみたい!と学習にも力が入ります。
マクロのコード例
Sub HelloWorld()
MsgBox "こんにちは、VBAの世界へようこそ!"
End Sub
一般的にプログラムの世界ではメッセージを表示させるプログラムを最初に書かせることが多く、VBAでは、このコードを書くことで、メッセージボックスを表示することができます。
考え方2:繰り返し作業こそVBAで自動化
Excelで同じ作業を何度も繰り返すのは、時間がもったいないです。そこにマクロを使えば、一瞬で終わらせることができます。
マクロのコード例
Sub FillCells()
Dim i As Integer
For i = 1 To 10
Cells(i, 1).Value = "データ" & i
Next i
End Sub
A1からA10までのセルに「データ1」「データ2」…と自動入力されます。For文は繰り返しの基本です。
考え方3:シンプルなコードから理解する
最初は長いコードよりも短くて分かりやすいコードから始めましょう。短いほうが動作を確認しやすく、理解も深まります。
マクロのコード例
Sub AddNumbers()
Dim result As Integer
result = 5 + 3
MsgBox "5 + 3 = " & result
End Sub
これは、VBAの中で最初につまづくことの多い、「変数」という考え方を利用したものです。
説明のために非常にシンプルにしていますが、resultという変数に5+3の結果を入れ、その後、取り出すというコードです。
考え方4:他人のコードを読む&真似する
他人が作ったコードも、学びの資料になります。自分だけで考えずに、良いコードを真似するのも技術向上の一つです。
マクロのコード例
Sub Macro1()
Range("A1").Select
ActiveCell.FormulaR1C1 = "サンプル"
Range("A2").Select
ActiveCell.FormulaR1C1 = "VBA"
End Sub
これは「マクロの記録」という機能を使って作成した例ですが、この内容を見ることでどのようにコードが出来上がっていくか見ることができます。
ただし、上記については、Excelがそのままコード化しているので、実は不要な部分もあります。
その点については、繰り返し活用していくことで、どこを省略して良いのか、学んでいきましょう。
考え方5:完璧を目指さず、小さく使う
はじめから大きな自動化を目指すと振り回されてしまいます。何もかも自動化しようとせず、小さな作業だけを繰り返し自動化してみましょう。
マクロのコード例
Sub ClearData()
Sheets("データ").Range("A2:D100").ClearContents
MsgBox "データをクリアしました。"
End Sub
このコードでは、A2〜A100の範囲を消去するコードです。セルを選択しなくても、このマクロを実行させれば、指定した範囲のデータを消すことができます。
実務上では、例えば、飛び石になっているセルの内容を消去するなど、選択が面倒なものに対して、マクロで消去を行うと、スムーズに行うことができます。
毎日の作業の一部を短縮するだけでも、経験を重ねることで、大きな自動化への道が開けます。
まとめ
VBAは、まず一歩、踏み出すことが大切です。
最初から完璧を目指すのではなく、小さな成功体験を重ねることで、自分の成長を実感できます。
失敗を怖がらず、何度も試して、わずかな時間でもコードを書き、自分の業務に対応させてみましょう。特に自分の実務に直結することから始めると、自分の業務がどんどん効率化されていくので楽しくなって、習得も早くなります。
VBAの世界は広く深いですが、入門は極めて簡単です。Excelを使うすべての人に、VBAは大きな効率化をもたらします。ぜひ、VBAの世界に足を踏み入れてみましょう!
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