2022年8月よりコンテンツの有効化で対応ができない!?
こんにちは!JIMOVEの山口です。
実務でマクロを使っている場合には、マクロが動かなくなることは大変困りますよね。
私自身もマクロに関する講座を行なっていたり、ファイル作成のお手伝いをしており、最近この質問が増えてきています。
最近のMicrosoftのバージョンアップによって、セキュリティが強化され、「編集を有効にする」や「コンテンツを有効化」するだけではマクロを動かせないようになっています。まだ、更新作業をしていない場合は動きますが、いずれ、アップデートされた場合に、マクロが動かなくなることがありますので、注意をしてください。
警告の表示としては「セキュリティリスク このファイルのソースが信頼できないため、Microsoftによりマクロの実行がブロックされました。」と表示されます。
ここで少しだけ理由をお話ししますが、解除方法だけを知りたい場合には、目次の解除方法リンクにて飛んでください。
なぜブロックされるのか?
Excelのマクロは、正しく使えば非常に便利な機能なので、正しく使っている場合には全く問題がありません。しかしながら、非常に残念なことにこのマクロを悪用し、マルウェア(悪意のあるソフトウェア)をダウンロードさせる人がいます。
マルウェアというのは、コンピュータウイルスなどのパソコンに被害を与えることがあるソフトウェアの総称で、実行してしまうとパソコンが利用できなくなったり、個人情報がとられたり、様々な問題を引き起こします。
このファイルのダウンロードについては、年々巧妙化しており、メール添付などで送られてきて、普段やり取りしている方からのメールを模倣した文章で送られてくることもあることから、気がつきにくくなっています。
怪しいと思ったら、まずは送付元のアドレスが通常やり取りしているアドレスか?このファイルは本当にいつもやり取りしている方から送られてきたものかを相手に確認するなど、ご注意ください。
マルウェアにどのように対応するか
ただ、このExcelマクロによるマルウェアについてはダウンロードしただけでは、パソコンに影響を与えません。Excelファイルを開き、「編集を有効にする」や「コンテンツを有効化」の許可を行った時に初めて動作します。
Microsoft社としても、この被害を食い止めるために上記表示をしておりましたが、ボタンを押すことで簡単に解除できてしまいます。そのため、Excelが初めての方、Excelの操作に慣れない方、あまり理解されずに解除される方がいるため、今回のセキュリティ強化となったようです。
そこで、リスクを理解した上で開いていただけるように、2022年のMicrosoftのバージョンアップにおいて、さらなるセキュリティ強化として、インターネット経由でダウンロードしたExcelファイルマクロは基本ブロックされるように仕様が変更されました。
ブロックを解除する方法
プロパティからブロックを解除する
解除する前に、解除したことによる不具合については、一切の責任を負いかねますので、信頼できる先から取得したファイルであることを必ず確かめた上で解除をお願いします。
解除する方法はいくつかありますが、今回は2つお伝えします。
一番簡単な方法は、マクロを有効にしたいファイルを開く前に、
右クリック→「プロパティ」→「全般」→「ブロックを解除」のチェックをオンにするだけです。
※ブロックの解除の部分には「セキュリティ:このファイルは他のコンピュータから取得したものです。このコンピュータを保護するため、このファイルへのアクセスはブロックされる可能性があります」と記載されています。
ただし、この「ブロックを解除(許可する)」がない場合には、次の方法も試してみてください。
信頼できる場所を作成する
もう1つの方法は、「信頼できる場所」というフォルダを作成することです。
そのフォルダを作成し、そこに入っているファイルについては、ブロックされることなく、開くことができます。そのため、必ず、安全性を確かめた上で、そのフォルダに保存し、開くようにしてください。
「ファイル」→「オプション」(バージョンによっては「その他」→「オプション」)→「トラストセンター」→「トラストセンターの設定」を開きます。
そして、トラストセンターの「信頼できる場所」→「新しい場所の追加」→「参照(もしくは直接パスを入力)」→そのフォルダのサブフォルダも信頼させる場合には「この場所のサブフォルダも信頼する」にチェック→「OK」を押します。
これで、指定したフォルダに移動したファイルは、マクロを実行させることができます。
まとめ
マクロに対するMicrosoftのセキュリティ強化がありましたが、マクロが使えなくなるわけではなく、しっかりと対応すれば、問題なく利用することができます。
ただ、ここでも何度か書きましたが、マルウェアの脅威がありますので、しっかりと安全性を確認した上で、対応をすることをお勧めします。
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